顧客づくりのためのプライバシーマーク活用術―個人情報活用を顧客満足度向上につなげる秘策

セキュリティ対策って、従業員にとって「やらされ感」強いじゃないですか。はたまた経営層の意識は「不祥事を防ぐ」なんて、守りの、実にネガティブなイメージじゃないですか。対策だって「性悪説」に立たないと始まらない。担当者としては「人を疑うなんてまっぴら」「どこでやりがいを見いだせばいいの?」自問自答にはまってしまう時期がありました。
それを払拭してくれたのは、この本です。この本で説くのは、性悪説ではなくて、『性弱説』。人は生まれつき弱い部分を持っている。それをフォローするのがセキュリティ対策なのだというのです。
例えば内部の人間が、パスワードを漏らしたとします。でもそれは悪意がある、とも限らない。借金がかさんで、お金に目がくらんだのかも知れない。はたまた、単純に注意散漫な人なのかもしれない。その弱い部分を管理策で、フォローし、その人たちを加害者にさせないための仕組み作りをするのだ、と。
目からウロコですよ!この発想の転換でどれだけ救われたか。
そして、プライバシーマークを取得して、顧客満足度を上げる、とか、業務改革を推進する、とか、モラルを向上させる、とかプラスイメージがつくこと請け合いです。
セキュリティ担当者の皆さん、嫌なことに遭った日、「もう続けてられるか!」と思ったときにオススメの一冊です。

入社して1ヶ月半、10冊近くセキュリティ関連の本を読みましたが、常にかばんに入れて歩いているのはこの一冊。私のバイブルです(^-^)



顧客づくりのためのプライバシーマーク活用術―個人情報活用を顧客満足度向上につなげる秘策
[著者]近藤昇・大西信次
[発行]カナリア書房
[価格]1,800円(税別)